【アライアンスを知ろう!】ワンワールドの基本

航空業界の3大アライアンス。
マイルを貯める上で、やっぱりこの“アライアンス”と言う考えや枠組みは、しっかり理解しておきたいところと言うのは、前の記事で書きました。

では、実際にどのアライアンスが、それぞれどんな特徴があるのか。

今回の記事では、「ワンワールド」を見てみます。

ワンワールド加盟航空会社って?

「ワンワールド」は、3大アライアンスの中では最も規模・加盟航空会社が小さなアライアンスになっています。

ただ加盟航空会社は、フラッグキャリアが多く、安定している感じがあるのも、特徴でしょうか。(単純にイメージの話で、例えば、アメリカン航空なんかは別に米国で一番ではないですし、JALもANAの後塵を拝していますが)。

まず加盟航空会社は、こんな感じ。

エリア加盟航空会社アフィリエイトメンバー
アジアJALジェイエア
日本トランスオーシャン航空
日本エアコミューター
北海道エアシステム
キャセイパシフィック航空
マレーシア航空
カタール航空
スリランカ航空
ロイヤル・ヨルダン航空
北中南米アメリカン航空アメリカン・イーグル
アラスカ航空ホライゾン航空
スカイウェスト航空
ヨーロッパブリティッシュ・エアウェイズBAシティフライヤー
BAユーロフライヤー
サン・エア
フィンエアーノルディック・リージョナル・エアラインズ
イベリア航空イベリア・エクスプレス
エア・ノストラム
アフリカロイヤル・エア・モロッコ
オセアニアカンタス航空カンタスリンク
ジェットコネクト

この他に、ロシアによるウクライナ侵攻により、会員資格が2022年4月から一時停止されているロシアのS7航空が、加盟航空会社としては存在しています。

また加盟予定航空会社として、オマーン・エアが控えているほか、アラスカ航空と経営統合したハワイアン航空も、メンバー入りする予定です。

あと「ワンワールド・コネクト」としてフィジーエアウェイズが入っています。

ワンワールドの強みと弱み

ワンワールドの特徴

まず加盟航空会社ですが、アジアエリアは、JAL、キャセイパシフィック航空、マレーシア航空、スリランカ航空、ロイヤル・ヨルダン航空、カタール航空が加盟しており、さらにオマーン・エアが加盟予定。

東アジアはJALとキャセイが加盟していますが、東南アジアはマレーシア航空だけなので、かなり手薄感があります。

また中国本土に加盟航空会社がない唯一のアライアンス。

幸い、香港のキャセイパシフィック航空が加盟しているので、中国への路線は多いのですが、国内移動でアライアンス加盟航空会社がないと言うのは、やはり広い国土を持つ中国なだけに、かなりのウィークポイント。

中東エリアは、逆にアライアンスに加盟している航空会社が、あまり多くなく、中東BIG3のエミレーツ航空・エティハド航空は共にアライアンス未加盟。
その中で、BIG3の一角を占め、世界的なネットワークを有するカタール航空が加盟しているのは、強みと言えそう。

中国と並ぶ人口が多いインドは、国内に加盟航空会社がない状態。
ただインド路線が多いカタール航空とスリランカ航空が加盟しています。

北中南米エリアは、アメリカン航空に加え、アラスカ航空が加盟しているので、アメリカは強い感じですが、LATAMグループが離脱したので、南米の加盟航空会社は皆無(ただLATAM自体は、個別提携でワンワールド加盟航空会社の多くと提携が残っていますが)。


中米エリアも加盟航空会社がないので、かなりスカスカな状態なだけに、さらなる加盟航空会社が欲しいところ。

ヨーロッパエリアは、ブリティッシュエアウェイズ、イベリア航空、フィンエアーが加盟しているので、地理的にはバランスよく散らばっている感じですが、それまで加盟していたマレーヴ・ハンガリー航空、エア・ベルリンが経営破綻して以来、東欧エリアは弱含みですし、他のアライアンスの後塵を拝している感じ。

逆に、オセアニアエリアは、随一の規模を誇るカンタス航空が加盟しているので、かなり優位性が高いアライアンスになっています。

一方でアフリカエリアは、ロイヤル・エア・モロッコが加盟しているだけで、やはりかなり弱い感じで、さらなる加盟航空会社が待たれるところ。

こうして見ると、強いエリアは、中東・オセアニア。
弱いのは、中米・南米・アフリカと東南アジア。

辛うじて勝負で来ているのは、北米・ヨーロッパと言う感じでしょうか。

ワンワールドの強み

3大アライアンスの中では、最も規模が小さなアライアンスですが、やはり大きいのはJALが加盟しているコト。

日本在住としては、もうコレに尽きます。

別に規模が他と比べて多くても、日本発着路線が多くないと、まず意味がありません。

その点、JALが加盟しているコトで、必然的に日本発着路線が多くなりますから、これは大きいですね。

また日系航空会社が加盟していると言うコトで、フライト以外の日常生活でもマイルを貯められる機会が多いと言うのも、嬉しいポイント。

また、日本発着でいえば、未就航の航空会社が少ないと言うのも、強みと言えるのかも。

現状で自社運航便による日本路線がないのは、アラスカ航空・ロイヤルヨルダン・ロイヤルエアモロッコだけ。

その中で、アラスカ航空は、統合予定のハワイアン航空が日本路線を就航させていますので、加盟航空会社の日本路線は、規模から考えると、多めと言えそうですね。

あと大西洋路線は、ブリティッシュ・エアウェイズ+アメリカン航空で、かなりの輸送量を誇るのも、強みでしょうか。

ワンワールドの弱み

やはり最大の弱みは、他の2つのアライアンスと比べると、規模感が小さいと言う点に尽きます。

特に日本から近いアジア圏での加盟航空会社が、JAL・キャセイパシフィック航空・マレーシア航空の3社のみと言うのは、寂しい限り。

中国にも韓国にも加盟航空会社がない状態。

せめてもう2社ぐらい、東・東南アジア圏で加盟航空会社が増えないと、他のアライアンスの足元にも及ばない…と言う感じに思えてしまいますね。

特に中国は、JAL自体、路線網が手薄なので、もっとJALが独自で中国路線を増やしていかないと、厳しいかなぁ…と。

またJALのように元国営航空会社も多いので、やや値段が高めに設定されている感じがするのも、利用者からすると弱みに感じてしまいますかね(経営的には決して弱みではないですが)。

ワンワールドで選ぶなら、どのマイル?

仮にワンワールド加盟航空会社の中で、マイレージプログラムを選ぶとしたら、どこの航空会社がいいのか。

まぁ、順当にJALでしょう。

日本在住ならば、日々の生活でもマイルを貯める機会が多いですし。

それ以外だと、実は、ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、フィンエアー、カタール航空は、プログラム自体は別個になっていますが、共通のAviosと言う単位を使っています。

このAviosは、使用しているプログラム間でそれぞれ相互に流せる仕組みになっているので、かなりおススメ感があるプログラム。

あとは香港のキャセイパシフィック航空も、有効期限が実質無期限になっていますので、悪くはないですかね。

キャセイならば、香港までの路線も便数が多いですし、香港から先の路線網もかなり多いですしね。

ただやはりJALの強さには勝てないかなぁ…と言うのが、正直なところですかね。