アライアンスとは?
3つの大きなアライアンス
航空業界は現在、“アライアンス”と言う括りがかなり幅を利かせています。
アライアンス。
同盟・組合・連携などと訳されるモノですが、航空業界でいえば、航空会社同士が協力し合って事業を行なう経営上の手法を意味していて、世界的に大きく3つのアライアンスに分けられています。
逆に、この3つのアライアンスに加盟していない航空会社の方が、随分と少なくなってしまったレベルですが、その3つのアライアンスと言うのが、以下の3つ(詳しくは、また項を改めて書きます)。
- スターアライアンス
- ワンワールド
- スカイチーム
ざっくり特徴を見てみると、こんな感じ。
- スターアライアンス
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航空業界のアライアンスとしては、最大規模を誇る。
日本からはANAが加盟しているので、使い勝手が高いアライアンス。
他に加盟している主だった航空会社としては、ユナイテッド航空・ルフトハンザドイツ航空グループ・中国国際航空・エバー航空・タイ国際航空・シンガポール航空・ターキッシュエアラインズ・ニュージーランド航空・アビアンカ航空など。 - ワンワールド
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規模としては、3つのアライアンスの中ではもっとも小さめになる。
但し、日本からはJALが加盟しているので、使い勝手が良いアライアンス。
他に加盟している主だった航空会社としては、アメリカン航空・キャセイパシフィック航空・マレーシア航空・カタール航空・カンタス航空・ブリティッシュエアウェイズ・フィンエアーなど。 - スカイチーム
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規模としては、かなり大きいアライアンスだが、日本から加盟している航空会社がない。
ただ日本に就航している航空会社も多いので、国内線でマイルを使うコトを考えなければ、使い勝手が悪い訳ではない。
加盟している主だった航空会社としては、デルタ航空・大韓航空・チャイナエアライン・ベトナム航空・エールフランス・KLMオランダ航空など。
それぞれのアライアンスの特徴を、メインのマイレージプログラムを決める前に、まずは、しっかりと確認しておきましょう。
アライアンスに加盟するメリット
アライアンスに加盟していると、同じアライアンスの加盟会社同士で、“コードシェア”と言う運航形態に移行するコトが多くなります。
コードシェアとは、例えば、ワンワールドに加盟しているJALが運航する羽田~ロサンゼルスの路線に、同じワンワールド加盟会社であるアメリカン航空の便名を付け、座席を販売すると言うシステム。
アメリカン航空の便で予約したのに、運航やサービスがJALだったと言うコトがあり得るのは、この“コードシェア”と言う運航の仕方によるモノです。
こうした運航形態を行なうコトで、日本からの路線としては需要が弱くても、路線が開設できると言うメリットがあります。
JALとアメリカン航空でいえば、日米間はもちろんのコト、米国から中南米へのアメリカン航空の路線にJALの便名が付いていたりしますし、JALが運航している日本からアジアへの路線にアメリカン航空の便名が付けられていたりします。
もちろん、アライアンスに加盟していなくても、2社間でこうしたフライトを行なうコトも多々ありますが、やはりアライアンスに加盟していると、そうした提携がしやすいのが実情。
そして、マイルの分野でもアライアンスは絶大な影響を持ちます。
アライアンスに加盟している航空会社間では、その相手方が運航しているフライトに搭乗しても、マイルを貯められるコトが可能です(マイル積算運賃であれば)。
つまりJALのマイレージなら、アメリカン航空が運航しているフライトでもマイルを加算するコトが可能なのです。
マイルを使うコトもできる!
アライアンスが同じ航空会社なら、マイルも貯めるコトができる。
その逆に、マイルを使うコトもできます。
なので、アライアンスに加盟しているだけで、一気にマイルの貯め方・使い方が広がる訳です。
例えば、JALが加盟しているワンワールドに、ロイヤルヨルダン航空があります。
ヨルダンの首都・アンマンを拠点にしている航空会社ですが、日本への直行便はありません。
だけれども、アジア各国~アンマンなどの路線に、JALのマイルで飛ぶコトができますし、ロイヤルヨルダン航空が運航しているアジア各国~アンマンの路線に乗れば、JALでマイルを貯めるコトが可能です。
ヨルダンに行く日本人は、そう多くはないと思うのですが、JALで飛べない場所にも、行ける・マイルが貯められる・マイルが使えると言う点で、やっぱりアライアンスと言うシステムは、絶大なのです。
アライアンス未加盟の航空会社もある
主だった航空会社は、大体、3つのアライアンスに加盟しています。
ただ未加盟の航空会社があるのも、事実です。
例えば、日系の航空会社だと、JALがワンワールドに、ANAがスターアライアンスに加盟していますが、その他の航空会社は未加盟ですし、そもそも加盟の条件を満たしていない状態です。
世界的に見ると、
・エミレーツ航空
・エティハド航空
・ガルフエアー
・中国南方航空
・海南航空
・フィリピン航空
・LATAM
・EL ALイスラエル航空
・エアアスタナ
・ウズベキスタン航空
と言った航空会社が、現在、アライアンスには加盟していない状態です。
この辺りの航空会社は、アライアンスには加盟していませんが、その利点を生かして、2社間の提携が強い航空会社も多いです。
例えば、エミレーツ航空。
アライアンスには未加盟ですが、ワンワールドに加盟しているJAL・マレーシア航空・カンタス航空、スターアライアンスに加盟しているユナイテッド航空・コパ航空・エアカナダ、スカイチームに加盟している大韓航空などとの提携があり、それっぞれでマイルを獲得できる状態です。
なので、アライアンスに加盟していないからと言って、無視できる感じでもないのは、注意点。
とは言っても、あまたある航空会社を1つ1つ、調べていくと言うのは、不可能に近い話。
どのアライアンスにどう言った航空会社が加盟しているのか。
どのアライアンスが、一番、自分にとって利用が多いのか。
まずはその辺りから見ていき、最後にアライアンスに未加盟の航空会社を見ていく…と言う感じでいいのかな…とは思います。